「昔の借金の過払い金、まだ間に合うのかな…」「請求したいけど、もう時効じゃないか心配…」そうお悩みではありませんか?かつて、多くの貸金業者が法律の上限を超える金利で貸付を行っていました。その結果、返済しすぎたお金が「過払い金」として存在します。この過払い金は、法律に基づき取り戻すことができますが、請求には時効があるため、「まだ間に合うのか?」という不安を抱く方も少なくありません。
この記事では、過払い金請求の時効がいつなのか、そしてまだ間に合うケースとそうでないケース、さらに時効が迫っている場合の対処法までを徹底的に解説します。あなたの過払い金が、今もあなたの元に返ってくる可能性があるのかを判断するための参考にしてください。
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過払い金請求とは?時効の基本ルール
過払い金請求とは、過去に貸金業者に支払いすぎた利息分を取り戻すための法的な手続きです。利息制限法の上限金利を超えた金利(グレーゾーン金利)で借入れをしていた場合、その超過分が過払い金となります。この過払い金には、請求できる期間が法律で定められており、これを「時効」と呼びます。
1.過払い金請求の時効
- 基本ルール: 過払い金請求権の時効は、原則として「最後に取引をした日(最後の返済日)」から10年間です。
- 民法の改正: 2020年4月の民法改正により、時効のカウント方法に一部変更がありました。現在は「最後に取引をした日から10年」または「過払い金があることを知った日から5年」のいずれか早い方が適用されます。ただし、過払い金の存在を知らずに10年が経過しているケースがほとんどのため、実質的には「最後に取引をした日から10年」が時効の判断基準となります。
2.時効の成立
- 時効が成立すると、たとえ過払い金が発生していても、法律上請求する権利が失われてしまいます。
「まだ間に合う?」と不安に感じたら、まずは最後に取引をした日を思い出してみることが重要です。
過払い金請求の時効はいつから始まる?
過払い金請求の時効の起算日(カウントが始まる日)は、「最後に取引をした日」です。この「最後に取引をした日」を正しく理解することが、時効の判断において非常に重要となります。
1.一連の取引の場合
- 同じ貸金業者から何度も借り入れと返済を繰り返している場合、すべての取引が「一連の取引」とみなされます。
- この場合、時効の起算日は、最後に返済を終えた日となります。
2.取引が分断されている場合
- 過去に完済し、一度解約した後に、数年の期間を空けて同じ貸金業者から再度借り入れをした場合、それぞれの取引が「別々の取引」とみなされる可能性があります。
- この場合、それぞれの取引ごとに時効が進行するため、先に完済した取引の過払い金は、すでに時効を迎えている可能性があります。
ご自身の取引が「一連の取引」か「分断された取引」かを判断するのは難しいため、専門家に相談することをおすすめします。
時効が「まだ間に合う」ケース
「まだ間に合う?」と聞かれた場合、以下のようなケースであれば、過払い金請求ができる可能性が十分にあります。
1.完済から10年未満のケース
- 最後に返済を終えた日から10年が経過していない場合、時効は成立していません。
- 2010年(平成22年)以前に完済した借金であっても、最後の返済日が2015年など、比較的最近であれば、まだ間に合う****可能性があります。
2.現在も返済中のケース
- 今も返済を続けている場合、時効はまだ始まっていません。
- この場合、過払い金請求を行うことで、残りの借金を過払い金と相殺し、借金がゼロになったり、逆に過払い金が返ってきたりする可能性があります。
3.複数の借入先があるケース
- 複数の貸金業者から借金をしていた場合、それぞれの貸金業者ごとに時効が進行します。
- 1社は時効を迎えていても、他の貸金業者からの借金はまだ間に合う****可能性があります。
過払い金請求は、ご自身では気づかないうちに時効が迫っている可能性があります。少しでも心当たりがある場合は、早めに専門家に相談することが重要です。
時効が「もう間に合わない」ケースと対処法
残念ながら、過払い金請求の時効が成立している場合、過払い金を取り戻すことは困難です。
1.時効が成立しているケース
- 最後に返済を終えた日から、すでに10年以上が経過している場合。
- この場合、たとえ過払い金が発生していたとしても、法律上請求権が消滅しているため、過払い金請求はできません。
2.時効が成立している場合の対処法
- 過払い金請求はできなくても、現在の借金返済が苦しい場合は、他の債務整理(任意整理、個人再生、自己破産など)を検討することができます。
- 弁護士や司法書士に相談することで、過払い金以外の方法で借金問題を解決できる可能性があります。
3.債務整理との関係
- 以前に完済した借金に過払い金が発生していても、現在の借金とは別個に考えられます。
- 「過払い金請求は時効でダメだったけど、今の借金は任意整理で解決できた」というケースも多くあります
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過払い金請求の手続きと相談先
過払い金請求の手続きは、専門家(弁護士や司法書士)に依頼するのが一般的です。
1.専門家に依頼するメリット
- 正確な過払い金の計算: 取引履歴を元に、正確な過払い金の金額を計算してくれます。
- 貸金業者との交渉: 貸金業者は、過払い金の支払いに応じないケースも多いため、専門家が代理で交渉してくれます。
- 手続きの全てを代行: 面倒な書類作成や、裁判所での手続きも全て任せられるため、精神的な負担が少ないです。
- 時効の停止: 専門家が介入通知を送付することで、時効の進行を一時的に停止させることができます。
2.相談先の選び方
- 過払い金請求の実績が豊富な弁護士や司法書士を選びましょう。
- 多くの事務所が、無料相談や無料の過払い金診断を行っています。
- 診断では、匿名で借入先と借り入れ時期を伝えるだけで、過払い金の可能性や時効について教えてくれます。
「まだ間に合う?」と少しでも心当たりがある場合は、まずは無料で診断してくれる専門家に相談し、あなたの過払い金が今も返ってくる可能性があるかどうかを確認してみましょう。
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